COLUMN · 2026.08.03

持続化補助金は何回まで申請できる?再申請のルールと戦略的な活用方法

「以前に持続化補助金を受け取ったことがあるが、もう一度申請できるのだろうか」という相談を、当事務所にはよくいただきます。持続化補助金は小規模事業者にとって使いやすい補助金として知られていますが、申請回数や通算の限度額に関するルールは意外と見落とされがちです。本記事では、再申請を検討している方に向けて、現行のルールと実務上の注意点を整理します。

1. 持続化補助金の「通算限度」とは何か

小規模事業者持続化補助金(一般型)には、通算で2回まで採択を受けることができるというルールが設けられています。これは1つの事業者が生涯にわたって受け取ることのできる採択回数の上限を意味しており、「通算採択回数の上限」と呼ばれることがあります。

ただし、この「2回まで」というルールは一般型に適用されるものであり、特別枠(創業枠・インボイス枠・賃金引上げ枠など)との関係については、公募回ごとの要項を必ず確認する必要があります。また、制度は公募ごとに内容が改訂されることがあるため、最新の公募要領を参照することが不可欠です。

2. 「不採択」と「採択済み」は別カウントになる

重要な点として、採択されなかった(不採択になった)回は通算回数に含まれません。通算限度の「2回」はあくまでも採択・交付決定を受けた回数のカウントです。

したがって、過去に一度申請して不採択となった事業者であっても、その後の公募に何度でも応募することは可能です。逆に言えば、一度採択を受けた後にもう一度採択されると、その時点で通算2回に達し、以後の一般型への申請資格を失う可能性があります。申請前に自社の採択履歴を正確に把握しておくことが大切です。

3. 再申請で求められる「事業の継続性・発展性」

通算1回目の採択を経て2回目の申請を行う場合、単に「前回と同様の内容で再度申請する」という姿勢では採択が難しくなることがあります。審査においては、以下のような点が重視される傾向があります。

  • 前回の補助事業で得た成果や学びが明確に記載されているか
  • 今回の申請内容が前回から発展・深化したものになっているか
  • 経営計画の具体性と実現可能性が示されているか
  • 販路開拓や業務効率化の取り組みが事業全体の戦略と整合しているか

当事務所では、2回目の申請サポートにおいて特に「前回との差別化」と「事業の継続的な成長ストーリー」の構築を重視しています。過去の補助事業を単なる既成事実として触れるのではなく、それを踏まえた次のステップとして今回の取り組みを位置づけることで、申請書全体の説得力が増す可能性があります。

4. 申請回数以外に確認すべき要件

申請回数の問題と並んで、実務上よく確認が必要になる要件があります。以下に代表的なものを挙げます。

  • 小規模事業者であること:商業・サービス業は従業員5名以下、製造業その他は20名以下が原則です。従業員数が変動している場合は申請時点での状況を確認してください。
  • 商工会・商工会議所の支援を受けること:持続化補助金では、所管の商工会または商工会議所から事業支援計画書(様式4)の発行を受ける必要があります。手続きには一定の時間がかかるため、早めの相談が望まれます。
  • 補助対象経費の適切な計上:ウェブサイト関連費・広報費・機械装置等費など、経費区分ごとに上限や条件が設けられています。特にウェブサイト関連費は単独では補助対象外となるケースがあるため、注意が必要です。
  • 賃金要件・インボイス要件など枠ごとの条件:特別枠に申請する場合は、それぞれの枠が定める追加要件を満たしているかを確認してください。

当事務所は大阪・瓦町を拠点に、行政書士と社会保険労務士のダブルライセンスで補助金申請のサポートを行っています。賃金引上げ枠を検討される場合には、就業規則の整備や賃金台帳の確認など、労務面のチェックも併せて対応できる点が当事務所の特徴のひとつです。

5. 再申請を検討するタイミングと準備の進め方

持続化補助金の公募は年間を通じて複数回設定されることが多く、各回に締め切りと申請枠が設けられています。再申請を検討する場合、以下のような流れで準備を進めることをお勧めします。

  • まず直近の公募要領を入手し、自社が対象要件を満たしているかを確認する
  • 前回の補助事業の実績と課題を整理し、今回の申請内容に反映させる
  • 所管の商工会・商工会議所に早めに連絡し、事業支援計画書の発行依頼を行う
  • 経費の見積もりを取り、補助対象経費として計上できるかを確認する
  • 経営計画書・補助事業計画書の作成に十分な時間をかける

補助金申請において、書類作成は単なる事務作業ではなく、自社の経営を言語化・可視化するプロセスでもあります。専門家のサポートを活用しながら、説得力のある計画書を仕上げることが採択の可能性を高めることにつながる場合があります。

6. まとめ:ルールを正確に把握したうえで戦略的に活用する

持続化補助金(一般型)は通算2回まで採択を受けることができる制度です。不採択は回数にカウントされないため、複数回の申請にチャレンジすること自体は制度上認められています。一方で、2回目の採択に向けては、前回との連続性と発展性を示す計画書の質が問われることがあります。

申請回数や要件は公募ごとに変更される可能性があるため、必ず最新の公募要領を確認するようにしてください。当事務所では、申請要件の確認から経営計画書・補助事業計画書の作成支援、商工会・商工会議所との調整サポートまで、一貫してお手伝いすることが可能です。再申請をご検討の方は、お気軽にご相談ください。

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※本記事は一般的な解説であり、個別の結果を保証するものではありません。具体的な申請可否・採択可能性は事業内容により異なります。

執筆:東亮介(行政書士 第13262050号/社会保険労務士 第27130052号)

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